みなさんこんにちは、元塾講師のYoshi-(ヨッシー)です。今回は短答試験で2桁前半の順位を取った私の予備試験短答試験の勉強方法について、紹介したいと思います。
司法試験予備試験の短答試験とは
司法試験予備試験の短答試験とは、予備試験で行われる1番初めの試験です。短答試験が行われるのは、毎年5月の中旬で、司法試験の最終日(4日目)と同じ日に行われます。(この短答試験に合格すれば、次は論文試験を受けることができる、予備試験は口述試験の3次試験まである)
試験科目は、民法、商法、民事訴訟法、憲法、行政法、刑法、刑事訴訟法、一般教養の8科目で、270点満点(一般教養のみ60点、それ以外の科目は各30点)です。ちなみに短答試験の合格点は例年、160点前後で合格率は20パーセントほどです。(2020年の短答試験の合格点は156点、2019年の短答試験の合格点は162点でした。)
短答試験の基本は、過去問を解くこと
今回は、予備校のインプット講座をとりあえず一周していることを前提に、私の予備試験の短答の勉強方法を紹介していきます。
まず、短答試験での基本は過去問を解くことです。確かに肢別本も重要ですが、それは補助教材にすぎません。とにかく短答試験の問題を解くに尽きると思います。
もっとも、短答の過去問集は解説があれば何でも良いと思います。ちなみに私は、法律科目の過去問集については全科目、辰巳法律研究所が発売している、司法試験&予備試験短答過去問パーフェクトを使っていました。また、予備試験の短答試験といえども、一部は司法試験との共通問題となります。そのため、予備試験の受験者といえども、司法試験の短答の問題も解いておくべきだと思います。
次に具体的な勉強方法ですが、まず各科目の過去問を、過去問の章立て・分野(民法であれば、代理や抵当権、不法行為など)ごとに解いていきます。そして、問題を解き終わり、苦手なところやできなかった部分につて自身が普段使っている、基本書や基本テキストで確認します。
基本的にこれを各科目繰り返していきます。これをやっていると、自身が解ける問題と、解けない問題が分かるため、解けない問題が残りそこを何回もしていくことになります。
私の場合は、1週目はとにかく全科目の全章の問題を解きます。2週目に入ると、できが悪いところと、自身が苦手な分野をまずやり、その後に、少し怪しそうな単元を中心に過去問を解きます。
さらに私の場合は、3月ごろから移動の電車の中で、肢別本を使い知識の確認をしていました。しかしあくまでも隙間時間で使う程度でした。
判例集は読むべきか?
私は、短答対策を行う上で、判例集を読む必要は基本的にないと思います。しかし、短答試験合格後の論文試験では有名判例の理解が必要なので、重要判例については、論文対策として読む必要があると思います。それ以外の判例については、短答対策としてはまずは結論を抑えるだけで良いと思います。
個人的には、短答対策のうちでも時間的余裕があれば、せっかく判例に触れるのであれば重要判例については、そのロジックを理解しておく方が良いとおもいます。
もっともこの例外が、憲法です。予備試験の短答試験では憲法については、マイナーな判例であっても少し細かい部分が聞かれたり、マイナー判例の結論が問われます。そのため最低でも、過去問や予備校の答練、模試で出てきた憲法の判例については、判例百選掲載判例以外のものであっても、他の判例集などでその内容を確認しておくと良いと思います。実際私の場合は、憲法についてのみ知らない判例が、過去問などで出てきた場合には、判例プラクティスで判例を一読していました。(もっとも判例プラクティス憲法は、2014年に発行されたものが最新版なので、今ではあまり有用でないかもしれません。)
情報の一元化としての判例六法の使い方
ここからは、上記の短答試験の勉強方法に加えて、私が行った勉強の工夫を紹介していきたいと思います。
まず、私は試験本番に知識の確認をするのに使うまとめ教材として、判例六法を使用しました。条文知識や判例知識で、どうしても忘れやすい知識については、マークをするなどして直前の最終確認に使いました。
試験会場に判例六法1冊さえ持って行けば、判例も記載されており最終の知識確認ができるため、判例六法に書き込みをして情報を一元化するのがおすすめです。
ただ、情報の一元化の道具としては、他の教材でも良いと思います。実際に択一六法を使う方もいると思います。
一般教養科目は勉強すべきか?
一般教養科目は、配点が60点と法律科目2科目分です。そのため合否に大きな影響を与える科目ということができます。
予備試験の短答試験については、一般教養科目について対策するか、対策するとしてもどのように対策するかについては様々な意見があるところだと思います。
そもそもこの一般教養科目の厄介なところは、その難易度です。一般教養という名前にも関わらず、普通にセンター試験以上のレベルがあります。行政書士試験の一般教養とはレベルが全然違います。
たしかに、一般教養科目で高得点を取ったとしても他の法律科目で点数を取れなければ、その後の論文試験で合格することは難しいです。しかし他方で、合格点の165点近くを法律科目で取るには、1科目あたり24点ほどとらなければならず、それなりにハードルが高いです。
そのため、私は法律科目で1科目24点を取ることを目標にしつつ、一般教養科目については初めの歴史や地理などの部分でできるだけ点数を取れるように対策をしました。
具体的には、世界史や日本史の資料集を見るという程度のものでした。また、理科系科目については地学が暗記が多いので、公務員試験の一般教養の対策テキストを使い、隙間時間にテキストを読むということも一般教養対策としてはおすすめです。ただ、必ずしもここでの対策手段は、コストパフォーマンスが良いとは言えません。そのためあまり、一般教養科目の対策に時間を割くのは賢明だと言えません。あくまでも、試験1ヶ月もしくは1か月半前に、1日1時間以内で対策をする程度にとどめるようにすべきだと思います。
まとめ
私の短答試験の勉強方法をまとめると、
①過去問を科目別、単元別に解き、できていない部分についてインプットの教材で知識を習得、
②次に苦手な分野・できなかった分野について、再び過去問を解く、
③肢別本は隙間時間を利用、
④マイナーな判例は、憲法についてのみ確認、
⑤一般教養科目の対策は、狙いをつけて公務員試験のテキストを使い、時間をかけ過ぎない、
⑥試験本番の直前にチェックするものを情報の一元化によって作成(個人的には判例百選がおすすめ。)
です。
また、予備試験の短答試験ではメンタル面もかなり重要になってきますが、別の機会について紹介したいと思います。
少しでもこの内容がみなさんの役に立てば幸いです。
最後までブログを読んでいただきありがとうございました。
Yoshi-(ヨッシー)
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