みなさんこんにちは、YOSHI-(ヨッシー)です。今日は、予備試験や司法試験の論文試験は1科目の失敗では、不合格となることはないことについて、ブログを書いていきたいと思います。
司法試験、予備試験の論文試験は1科目の失敗では合否は決まらない。
私は、令和3年の司法試験に合格していますが、実は憲法の論文試験で予備校の答練や模試、予備試験の本番ではしたことのない、人権選択ミスをしてしまいました。
しかも、設問が2つあるうちの2つともという重大なミス(まだ勉強期間が浅い頃ならいざ知らず、そこそこ実力がついてからは人権選択ミスをしたのはこの時が本当に初めてでした。)
結果憲法の論文の評価はD評価(A~E評価で、順位は2001~2500)、短答合格者で司法試験の論文の採点対象者が2672人であることからすれば、かなり悪い評価です。
ちなみに行政法はA評価で公法系の点数が100点を少し切るほどなので、おそらく憲法の点数はとんでもなく低い点数です。
他方で、こんなに憲法の成績が悪いにもかかわらず、この年の司法試験には合格しましたし、論文の総合順位はおおよそ合格者の真ん中くらいでした。
その他の私の司法試験の評価や順位についてはおおよそのものをこのブログの他の記事に書いているので、そちらの記事を読んでみてください。
また、同年度の司法試験合格者の知り合いの中には、刑事系の合計科目が下位15%であるにも関わらず、無事司法試験に合格した方もいます。
これらのことから、実際のところ1科目や2科目の試験本番での大きなミスはそれほど致命的なものになることはほとんどないです。
あるとすれば、司法試験の選択科目で設問1と設問2の答案用紙を間違えて逆に記載したであるとか、それぞれの科目の最低足切り点に引っかかってしまったという場合ぐらいです。
それでも、選択科目以外は複数科目の合計(刑事系であれば、刑法と刑事訴訟法の合計点)で足切り点が設定されているのでよほどのことがない限り、足切りになることはありません。
逆に言えば、選択科目についてはそれ1科目で足切り点が設定されているので、選択科目に関していえば、2つの設問ともに大失敗をしていまえば、合否を左右するものです。
他方で、予備試験の論文試験に関しても9科目中3つの科目がFであっても合格したという人もいます。
また私も、予備試験の論文では刑訴法と一般教養科目はE評価とそれほどよいものではありませんでした。
刑訴法に至っては、一事不再理効が出題され、それっぽいことしか書けませんでした(まぁ憲法の人権選択ミスよりはまだましですが)。
このことから、司法試験だけでなく予備試験の論文試験に関しても1つや2つの科目の失敗で合否が左右されることはないと言えます。
重要なのは失敗に対する心構えとその後の姿勢
たとえば、大学受験であれば3科目や4科目と科目数が少なく、合格ラインが6割以上(共通テストや旧センター試験なら、科目数は多いが7、8割以上の得点率が必要)ということも珍しくありません。
しかし他方で、司法試験や予備試験の論文試験の場合は、試験科目は8科目はあります。また合格点も5割ほどで、相対評価です。
そもそも、8科目以上も試験科目があれば、どこかの科目で失敗することはそれほど珍しいことではありません。ましてや試験本番の緊張感のなかで、数日間に及ぶ長い試験を受けていれば、その可能性はそれなりにあります。
そのため、1科目のミスが、大きく合否に影響することはまずないと思って良いと思います。
他方で、1科目のミスを引きずることは、かなり致命的なミスにつながりかねません。
大学受験や他の資格試験よりも、司法試験や予備試験の論文試験は試験期間は長いです。
そのため、1科目の失敗を引きずると、他の複数の科目にも大きな悪影響を及ぼします。
試験本番では1科目の失敗をズルズルと引きずり、その結果最後まで立て直せず、不合格となってしまう人は少なくないと思います。
司法試験の場合、憲法は1日目の2時間目にあります。仮に私も憲法の重大なミスを引きずりその後の3日間を過ごしていれば間違いなく、この年の司法試験には合格できていなかったと思います。
重大な失敗を論文試験でしてしまった場合の対処法
いくら、1科目の失敗で論文試験の合否は決まらないから、試験本番では失敗を引きずるな、切り替えろと言われても難しいと思います。
そこで、このような場合にどのように切り替えるかについて、少し紹介をしたいと思います。
➀1科目の失敗の結果が合否に影響しないことをしっかりと腹に落とし込む。
先ほども言ったように、司法試験や予備試験の論文試験は科目数が多く、1科目辺りに計算した合格点は高くないです。そのため、仮に1科目が10点しか取れなくとも、数字上は他の科目で合格点より5点ずつ余計に取れれば、普通に合格ラインを越えることができます。
ただしあまり何点多くとればよいとは考えない方が良い。
しかも、この評価は相対評価なので、自分が重大な失敗をしたと思っても、点数上はそれほど大きな減点となっていないことも珍しくないです。
それに、7科目以上も論文試験を書いていれば、受験生も人間なのでほとんどの人がなんらかのミスをします。そうであれば、そこそこ大きなミスをしたと実感している人も、試験会場にはけっこういます。
何回も言いますが、司法試験や予備試験は相対評価の試験であり、特に論文試験は合格点も毎年一定ではありません。
私も司法試験本番で、憲法で重大なミスをしてしまった時には、何回も何回も心の中で、「1科目の大失敗で不合格は決まらない」と繰り返していました。
そのため、本当に1科目の失敗の影響は合否にはほとんど影響しません。
②他の科目で失敗分を取り戻そうとしないこと
大きな失敗をすればするほど、残りの科目で大逆転を狙おうとする人がいます。
しかし絶対にこの失敗を他の科目で取り戻そうとしてはいけません。
おおよその受験生が、失敗を巻き返そうと大きな点数を狙いに行くと、他の受験生が書かないようなことを答案上に書こうとします。
ところが、司法試験や予備試験は大胆なチャレンジをして高得点を狙いにい行くような試験ではありません。大概の場合このような大胆なチャレンジは裏目に出てしまい、かえって点数を下げる結果になりがちです。
そうなると、せっかく失敗を他科目で取り戻そうとしたのに、かえって失敗を重ねる結果になってしまいます。
そもそも、司法試験はそこそこの答案が書ければ、各科目について合格ライン+5~10点ぐらいは取ることができます。つまり合格するだけの実力があれば変に挽回を狙わずに、普通に論文を書けば挽回可能です。
そのため、1科目失敗したなと感じた場合には、気にせずそのまま普段通りその後の科目を解くのが一番の失敗の挽回になります。
まとめ
もちろん全科目で失敗しないことに越したことはありません。しかし、司法試験や予備試験の論文試験は、科目が多いため受験生の誰しもが中規模以上のミスをします。
論文試験の心持としては、ミスがあってはじめて多くの受験生と同じ土俵に立つぐらいで十分だと思います。
1科目の失敗をした時点で合否が左右されるのではなく、むしろそこからの残りの科目への取り組み方や精神の持ち方によって、その後の合否が左右されると考える方が良いと思います。
今日は最後まで私のブログを読んでいただきありがとうございました。
このブログの内容が、皆さんの合格に少しでも役立てば幸いです。
YOSHIー(ヨッシー)
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