高校生で長期語学留学をすることについて

高校生での長期語学留学 高校

みなさんこんにちは、元塾講師のYoshi-です。今日は高校生で長期語学留学をすることについて、私の意見を書いてみたいと思います。

高校生での海外長期語学留学について

最近ではグローバル化を受けて、高校の中でも国際科や国際コースを設置する学校が増えました。

それに伴い長期留学が高校のカリキュラムの中に入っている高校も少なくありません。

中には長期語学留学として、海外の学校に1年間留学させるという高校もあります。現に私が語学留学をしていた留学先の学校にも、20人前後の高校生が1年近い期間留学をするというプログラムで同じ語学学校に留学していました。

まず、正直なところ大学受験という観点から、あまり高校での長期語学留学をおすすめしません。それは、1年間近くも語学留学をすると、英語以外の高校の科目が疎かになり、大学受験の選択の幅が狭くなってしまうからです。

私が高校での長期語学留学をおすすめしない理由

私自身も高校生の時ではありませんが、大学生の時に2回ほどの短期語学留学をしました。

もちろん長期語学留学自体は、高校生の若いうちに海外の文化に触れることとなり、子供たちにとっては素晴らしい経験となることまでは、私は否定しません。

しかし私としては、それでもやはり高校生での長期語学留学はあまりおすすめしません。

以下なぜ私が高校生の間に長期語学留学に反対するのかの理由について、具体的に紹介したいと思います。

理由 ① 大学の受験が大変

中高一貫校でなければ高校では、高校1年生から高校3年生の2学期の途中までの2年間半近くで、高校の全範囲を終えます。

しかし、1年間近くの語学留学となると、その半分ぐらいで大学入試の科目をしなければならなくなります。

例えば、私立の文系であれば、国語、英語、社会科目の3教科ですが、社会科目は特に、高校の3年生の卒業時に最後まで終わらない場合もあります。それなのに、長期間の語学留学からの帰国時である、高校3年生近くで高校2年生の時に習う内容を全てやらなければならないのは、意外に大変です。

またこれが国公立大学となれば、数学や理科が入ってくるので、高校2年生でやるはずの数学Ⅱや数学Bが、高校3年生に入った時点で習っていないというのは、かなり入試的にはしんどいです。

さらに大学入試は、センター試験(2020年度からは、共通試験)は高校3年生の1月の中頃に行われます。また私立大学の一般入試であれば、おおよそ2月の前後から始まります。そのため、高校3年生で、受験対策に使える期間は、実質4月から年明けまでの9ヶ月から10ヶ月ほどでしかありません。

そのような短期間で留学からの帰国後、受験対策と高校で習っていない受験科目の勉強を行うのはかなりしんどいです。

そのため、長期の語学留学を行う高校生はAO入試や公募入試の受験が中心となります。

これらとて、早ければ夏休み明けには志望理由書の作成などが必要となるため、留学の帰国時からすればあまり時間がありません。

また(特に上位の)私立大学のAO入試では、長期留学していましたなんて受験生はザラにいるので、そのこと自体がメリットにはなりにくいです。

そのため、高校生での長期語学留学は、入試という点ではかなりリスクがあると言えます。

理由② 高校生では、留学先の行動が限られる

高校生ということは、海外でも基本的には未成年です。そのため、当然留学先での行動が制限されます。

実際私が通っていた、イギリスのロンドン郊外の語学留学先では、同じ語学学校に来ていた日本の高校生は、ロンドンの中心に行くことを禁止されていました。

また、当然ですが同じ学校の友達とお酒を飲みに行ったりできません。意外と海外の留学先では、飲みに行くことから、現地や他の国の学生との交流が始まることが多いです。

そのため、バーなどに留学先で行くのは、語学留学という意味でも、文化交流という意味でもかなり良い機会になります。

さらに、留学中の学校がない土日にいろんな観光地を巡ったりすることも、一見遊びのように思えますが、留学では重要な学習の機会になります。(さすがに、普段の勉強に影響が出るまで遊ぶのは、本末転倒です。)

もし語学留学でのメリットが、語学学校での授業だけであれば、毎日英会話学校と高校の英語の授業をネイティブにさせれば良いだけになります。

やはり語学留学の最大のメリットは、異文化を知ることや、海外の雰囲気や生活を肌で感じることにあります。

そしてどうしても、高校生での留学はその部分の機会が行動を制限されるため、少なくなってしまうためせっかく長期の留学であっても、もったいないです。

高校生での長期留学を考えるのなら、おすすめの代替案

ここからは、私が思う高校生での長期留学の代替案について紹介したいと思います。

大学での長期留学

高校生での長期留学を考えている人に代替案として私がおすすめしたいのは、やはり大学生になってからの長期留学です。

たしかに高校生での留学ほど手厚いフォローはないものの、大学の中には、カリキュラムの中に長期留学が含まれている大学もあり、団体で語学留学ができるため、かなり留学中のフォローがしっかりしている場合もあります。

後は、一度大学生対象の短期留学に春休みや夏休みに行き、その後大学を1年休学して語学留学に行くのもおすすめです。正直1年浪人したと思えば、1年間の大学生での留学はありだと思います。

また大学生での長期語学留学であれば、高校生での長期語学留学のように大学受験の心配は不要ですし、留学先での行動の制限もありません。

そのため、高校生での留学と異なり、多くの長期留学のメリットを受けれます。

高校生での短期留学

夏休みなどの長期休みでは、高校生を集めての集団留学がわりと多く行われます。留学の期間は2週間から4週間と短いですが、十分経験としては良い経験ができると思います。

これぐらいの短期間の留学であれば、大学での長期留学の準備にもなりますし、大学受験の準備の妨げにもなりません。そのため、高校生のうちでの留学にこだわるのであれば、これらの短期間の留学に参加するのがおすすめです。

また、個々の高校で行なっている海外の姉妹校との交換留学に行くのも、短期間の留学であれば良いと思います。

他方でどうしても高校生のうちに長期の語学留学をしたいのであれば、3ヶ月から4ヶ月ほどの留学をするものでかつ、高校2年生の年明けまでに帰国する日程のものであれば、もっとも受験への影響が少なくかつ、英語の勉強になると思います。

まとめ

今回は、高校生での長期語学留学をあまりおすすめしない理由と、私が思うおすすめ代替案について紹介してみました。

高校生での留学も良いですが、やはりそのリスクや代替案は知っておいた方が良いと思います。

もし高校生での長期語学留学に行くのを考えている人にとって少しでも、参考になれば幸いです。

最後までブログを読んでいただきありがとうございます。

Yoshi-

コメント

タイトルとURLをコピーしました